飛騨尾張紀行


<1996/8>

 夏の家族旅行の合間。一日だけ抜け出して単独行動した際の記録である
 96年の夏は飛騨高山と愛知岐阜方面へ出掛けた。中央道を走り、塩尻から西へ、野麦峠を越えて飛騨高山へ。南下して岐阜名古屋を通って帰京するというものだ
 高山から岐阜への移動日を単独行動日に充てた。まだ乗ったことない高山本線などが主目的だ

 初めて見る飛騨地方。野麦峠を越えて朝日村に差し掛かるあたり
 初日は高山市内の見物。高山城址などに上った。夕刻にちょっと出掛けて飛騨古川まで列車で往復したが、キハ120だったので特筆すべきものはないな・・・・・・

 高山の市内見物中に時間併せて線路端に。大阪行急行たかやま。キハ56系列6連。2両目の田の字窓の車両はキロ28。気動車急行でグリーン車を連結しているのはこのたかやまと津山線、因美線を走る急行砂丘だけ。砂丘のグリーン車は半室に改造されたキロハ28なので、純然たるキロ28はこのたかやまだけになった


 後撃ちでもう一枚。おおきな円形看板が特徴。1日1往復、大阪と飛騨古川を結ぶ貴重な気動車急行、いつまでも走ると良いな

 撮影の為に線路端まで出てきたので、高山駅を見物。駅南側の陸橋の上から駅を緩俯瞰
 路線の中核だけあって構内はゆったりと広く、留置線も広い。JR東海の非電化路線は美濃太田区を擁する高山本線系統と、伊勢区を擁する紀勢本線系統の2エリアだが、後者には新型のキハ75や、急行型のキハ58系列の配置が多く、前者は路線長の割には40系列近郊型が多い。高山以北はJR西日本の車輛と共通運用になっているので、キハ120なんかも多い
 写真に写る形式も40系列ばかりである。その上で単行運用が殆どないので、キハ48の運用が多いのも特徴だ

 富山からの列車を待つワイドビューひだキハ85。3往復が富山まで運転されるが、需要の細くなる高山以北は3両編成が基本で、高山で増解結を行う
 高山本線の特急需要は下呂、高山でほぼ終わりという考え方だろうか。名鉄から乗り入れの特急北アルプスもかつては遠く富山地方鉄道の立山まで乗り入れていたが、富山、飛騨古川と終端駅がだんだん短くなり、今は高山までの運転である

 側線で出番を待つキハ48 6514と他1両。6500番台は便所無し寒地向けの1500番台をカミンズ製エンジンに換装した番台

 高山止まりのひだが到着した

 駅の裏手の公園、昭和児童公園の保存車。ラッセル車、キ132。後ろの方に9600形蒸気機関車19648号機もいるはずなんだけど、なんで写真撮ってないんだ???
 キ132はキ100形ラッセル車。動力はついておらず、機関車に押されて雪掻きをする。1934年に国鉄浜松工場で製造され高山客貨車区に配備、1980年に廃車になっている

 公園を経由して駅北側の踏切まで来た。キ120、2連の富山行普通列車を撮影し、ホテルに戻る

<単独行動日>
 6時に起床し、一人ホテルを出発。高山駅に向かう。山峡にあるため霧が立ち込めている。駅では1本前の普通列車下呂行の改札が行われていたが、待合室内に多くの乗客がいる。殆どが名古屋行の特急ひだ2号に乗るようだ
 特急の後を続行する乗車列車、822Dの客は少なく5~6人が改札を通過したのみだ。待合室の込み具合から危惧していたが、みな特急に乗ってしまったので難なく席にありつけた。列車はキハ48の4連で始発駅は猪谷だが、こんな時間に高山にやってくる旅客はいないようだ。7時13分着なので、夏休みでなければ学生がたくさん乗るのかもしれない。うきはの乗る先頭車両は乗客二人だけである

  高山→美濃太田:キハ48 1002 7:22発 822D 普通「美濃太田」

<飛騨一之宮>
 富山行823Dと交換。あちらはキハ58、28の4連だ。車種はあちらが良いな
 高山から1駅10分程度走っただけ。トンネルを越えただけだが、こちらは朝陽が射し込んでいる。盆地の上、高台にあるので朝陽に映る集落がよく見える。列車は盆地を回り込むように築堤で進んでゆく
<飛騨萩原>

 交換待ちで小休止。プチ下車。先頭が乗車したキハ48 1002
 1000番台は1500番台の寒地向け装備を一部省略した準寒地向けで、トイレ無しの車輛だ。1001~1004の4両のみが製造され、JR東海には1001と1002の2両が配備されている。全国で4両しかないので貴重かな?
<下呂>
 高山に次ぐ観光地だが、観光客は普通列車には目もくれない。もっとも朝8時半では動きそのものが殆どないが
<飛騨金山>
 製材所の中にトロッコレールを見かける。林業が盛んな地域で、かつては木曽と並んで森林鉄道がたくさん走っていた
<白川口>
 飛騨の狭隘な山峡から解き放たれ、平野が目立ってくる。乗客も少しずつ増えてきた
<美濃太田>
 9時43分着。終点間際は乗客は増えたが、最後まで1ボックス一人で占拠できる程度の乗車であった

  美濃太田→鵜沼:キハ11 10:03発 普通「岐阜」

 太多線、多治見からの列車。キハ11は初めて乗る。JR西日本のキハ120が閑散線区向けの新系列軽量気動車なら、JR東海のそれがキハ11である。キハ120が16m級、キハ11が18m級とサイズに若干の違いがあるが、どちらも新潟鐵工所のNDCシリーズである
 列車本数が多くなるためか、線路の造りがよくなる。80km/hで飛ばして二駅先、鵜沼で下車
<鵜沼・新鵜沼>
 名鉄に乗り換え。駅は100m弱離れているが、乗り換え駅として機能している。南東には名鉄とJRとを結ぶ短絡線があるが、ここが使用されるのは1日1往復新名古屋からの特急北アルプスのみだ
 勿論初めて来るが、初見でもわかるくらいに目の前に名鉄の線路が見えるので乗り換えは容易だった
 名古屋方面行の急行は出たばかりのようで、普通電車にとりあえず乗る

〇 新鵜沼→犬山:形式不明 普通

 近々無くなるという道路併用橋「犬山橋」が見たいので1番前に

 道路併用橋。せっかくなので、下車して撮影したいが、今日は時間に追われているのでパス
 せっかくなら対向の列車が写真に入っていればよかったが、上下線間隔が狭く、橋上でのすれ違いが基本的に設定されていないのでこの画角で電車を入れるのは難しい。もっとも、橋上でのすれ違いが絶対禁止というわけではなく、片方の列車が完全停止していればすれ違えるのだそうだ。ただし、そうなると、ただでさえ狭い橋上、道路交通の妨げになるのでダイヤ乱れでもない限りはそうしたシーンにはお目にかかれないのだろう
 上記の通り、ダイヤ作成上のネックになり、また交通渋滞の温床になるということで、下流側に道路専用橋を新設し、現在の犬山橋は上下線間を拡大し鉄道専用橋となる予定だ

  犬山→西春:形式不明 急行

 狙い通り、新可児方面から来る急行に接続してくれた

〇 西春駅→名古屋空港:連絡バス

 連絡バスも出たばかりで15分ほど待たされる。さっきから乗り継ぎのタイミングは微妙。ちょっと時間が気になるタイミングになってきた
 道路は空いているし、バスそのものもダイヤ通りに走行しているのだろうが、いよいよ空港の敷地に入ろうかというところで目当ての飛行機が降りてきてしまった

<名古屋空港>
 バスを降りて、急いで国際線ターミナルの展望デッキに上がる。

 ぎりぎりスポットインに間に合ったグアムからのコンチネンタルミクロネシア、通称「エアマイク」のB727-200。これが今日の主目的。これに間に合うように高山を出てきた
 全日空からは6年も前の1990年に退役しており、中距離機なので日本ではめっきり見かけなくなったボーイングの傑作3発機である。ごくたまにタイプチェンジで成田にもやってくるが、基本的には東京では見れない。関東を基準に見ると、定期便設定されているのは仙台、新潟とこの名古屋で後は札幌や福岡といった遠隔地になる。全日空から移籍した大韓航空機もやはり地方発着が基本でほぼ大都市では見れなくなっていた

 機体番号はN15790。80年代半ばころからグアムベースで飛んでいるようだ

 隣のスポットからはルフトハンザのB747-400がプッシュバックを開始した

 ルフトハンザのテイクオフロール。名古屋辺りでは-400はちょっと需要過多かな?と思う

 続いて日本航空のMD-11が離陸滑走開始。JA8588は今年、4月に導入されたばかりの第9号機「オジロワシ」

 福岡や千歳など比較的需要の太い国内路線には日本エアシステムもA300を投入した。JA8369はA300B4で1983年製造。最初はエジプト航空に引き渡され、1990年に中古機材としてやってきた

 羽田ではほぼ見られなくなっていたDC-9の初期型、-41も名古屋ではまだ辛うじて活躍中。JA8450
 国内では5機が残っているが、年内に殆どが退役する予定。この撮影後、同機は1997年1月に退役するが、国内のDC-9-41ラストフライト機となる

 これも関東では見れない機材。名古屋ベースのコミューター路線を運航する中日本エアラインサービスのフォッカー50
 関東方面だと福島に飛んでいるが、羽田なんかにはチャーター便でもまず飛んでこない。同社は3機のフォッカー50を運航しているが、このJA8200が昨年の12月に導入されたばかりの一番新しい機材だ
 日本では珍しい高翼のターボプロップ機で、かつて全日空で使用されたフォッカーF27フレンドシップの近代化版である。正確な形式はF27mark50と良い、その形式からも正式なフレンドシップの後継機だという事がわかる
 同社のフォッカー50はレドームを赤く塗り、「赤鼻のポチ」と呼ばれて親しまれている。30~40席クラスだったF27を大型化し50席クラスになったことで、64人乗りのYS-11の代替需要としても期待できるのでもっと増えてほしい機種だ。いつかは乗ってみたい

〇 名古屋空港→勝川駅:連絡バス

 国内線ターミナルまで歩いて、そこからバスに乗る。行きとはルートを変えて中央線方面へと抜ける。所要時間は概ね同じ。途中で名鉄小牧線とも交差するので、小牧線を介して名古屋市内へも出られる
 滑走路南端を回り込んでバスは走る。丁度B727が離陸していった。こちらも、あちらも正味1時間のターンアラウンドだ

〇 勝川→多治見:211-5000 普通「瑞浪」

 なんの変哲もない211系。途中の高蔵寺から1番前のかぶりつき席に座る
<多治見>
 12時56分多治見着。乗り継ぎの太多線は非電化地方交通線の割には30分毎に列車があるが、美濃太田方面行きは5分前に出たばかりで30分弱待たされる

  多治見→美濃太田:キハ11 13:21発 447C 普通「美濃太田」

 多治見到着の5分前に発車した、1本前の445Cは岐阜行きだった。こちらの方が都合がよかったな

<美濃太田>
 本日二度目の美濃太田

  美濃太田→那加:キハ11 14:01発 普通「岐阜」

 3度目となるともう面白みもなんともないな、キハ11
 鵜沼からは付かず離れずして走る高山本線と名鉄各務原線だが、蘇原(名鉄は三柿野)辺りで姿が完全に見えないくらい離れ、再び両社が接近するところが那加である
 駅を降りると南側に名鉄の踏切があり、踏切の右、西側には名鉄新那加駅がある。名鉄の踏切を渡って西へ少し歩いたところ、新那加駅のほぼ目の前にある那加ステーションホテルが今日の目的地だ